


「自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く」
・松本敏治
角川ソフィア文庫
2020/9/25 初版
288p
きっかけは、乳幼児健診に携わる妻と、特別支援教育を教えている夫との口論。
「自閉症の子供って津軽弁しゃべんねっきゃ」
方言が、地域の紐帯としての役割を持っていることから、外界との関わりが薄い生活をしている人が方言を使わない、という説明は可能だが、幼児にも見られるとすると、その解釈には無理がある。
調査は十年に及ぶこととなった。
目次:
発端
自閉症は津軽弁をしゃべんねっきゃ
北東北調査
全国調査
方言とは
解釈仮説の検証
方言の社会的機能説
ASD幼児の方言使用
ASDの言語的特徴と原因論
家族の真似とテレビの真似
ことばと社会的認知の関係
かず君の場合
社会的機能仮説再考
方言を話すASD
「行きます」
コミュニケーションと意図
おわりに
引用・参考文献
謝辞
文庫版あとがき
この本は新刊です。